日本の学校の夏休み、8月17日の本日より、すでに終了した自治体があるらしい。私の出身の名古屋市もだそうだ。一斉休校期間が長すぎて、授業時間が取れないから、らしい。
もちろん9日間や2週間の夏休み中に宿題もあったらしい。
いやいやいや、それはないんじゃないか、と思う。
休校中、ほぼなにもしないで児童生徒を放置して、それで時間数が足りなくなったから夏休み減らす?
大人、勝手すぎない???
今週は日本全国、40度越えしている記録的猛暑。クーラーをつけて、扇風機をつけても教室内は、ものすごく暑いのですよ。そして今年はマスク着用…。喋ってないのに授業中もマスク着用…。
ニュースで「体に危険な温度。なるべく外に出ないでください。クーラーつけてください」っていいつつ、子どもは学校再開。なんのための夏休み?
まさか、水は休み時間しか飲んじゃいけないとか、時代錯誤なこと言ってませんよね?!?!ここまで来たら人権問題だと思う。
(娘が小学校の時は、水筒は持参禁止で水道水を飲めって言われてました。今はもう時代が変わったと思いたい!ちなみに水筒は「危ないから持参禁止」って言われました。まじどう考えても意味不明。)
カナダでは「授業時間足りないんで夏休み短くします!」って絶対にありえないです。(カナダは6月末が年度末で9月の頭まからの新学期まで丸々2ヶ月おやすみ)
もう一度言います。絶対にありえない!
理由はいくつか考えられるけど、大きいのは
1)子どもには休む権利がある
2)先生たちを簡単には働かせられない
ということ。
1)子どもの休む権利
もしカナダで夏休みが9日間とか2週間とかだけになったら、暴動が起きるよねって娘と話してたけど、いや、暴動なんて起きないで、みんな各家庭、勝手に休むと思う。自分的夏休み。
子どもには学ぶ権利もあるけど、子どもとして休む権利もあるでしょう。休むというか夏休みにいろいろと活動する権利。
カナダの夏休みにも、学校で補習のようなサマーコースがあって、それは多くの人が履修登録するけど、あくまで希望者のみ。高校生になるとサマーコースで単位ももらえる。これは通常授業とは異なるもの。先生も通う学校も別。
今年は娘も息子も参加して、毎日オンラインでよく勉強しています。(新学年の単位、夏に取っちゃおう!と頑張ってる)
今年はちょっと無理かもしれないけど、夏にしかできないバイトとか、インターンとか、ボランティアとか、スポーツキャンプとか、自分や親の国や地域に帰省とか、夏休みも色々と忙しいのです。
2)先生たちを簡単には働かせられない
こっちの理由の方が大きい。
カナダの教職員の組合は強いので(教職員だけじゃなくて公的な仕事のユニオンはどこも強い)
しょっちゅう待遇改善などを求めて「ストライキするよ」って言って話し合いをしてます。
実際に部分的ストライキしている時もあって、この春も部活がなくなったり、課外活動がなくなったり、通知表の記述欄がなくなったりしていました。
ちなみに、サマーコースの先生は、普段の先生とは契約が別!給料も別!
だけど!!!
カナダでは、COVID-19の感染がひろがって3月半ばから登校禁止になった際には、すぐにオンラインに移行しました。(1週間春休み、その後1週間の移行期間を経て)
先生たちも、生徒たちも大変だったと思う。
だけど、ただ休ませる、なにもしない、家庭まかせ、というのはしなかった。
内容や質はアレかもしれないけど、とにかく、学びをやめない、なんとしても6月末に卒業・進級させるという姿勢があったように思う。
内容は走りながら考えるって感じで、並行して親や子どもに「どうですか?」とアンケートなども来ていた。
ちなみにオンライン学習始まるころに「子どもが学習に使えるデバイスやwifiありますか?なければご相談を」というお知らせも来ていた。
COVID-19で不安やストレスがかかっているだろうから無理する必要はないし(高校生は3月時点の中間成績からは下がらない)、課題もできなければ無理に出さなくてもいいけど、とにかく学校につながって、好きな勉強をやって、無事でいるのかどうか連絡してくれればいいから、という姿勢なのは親として助かった(うちの実話)。
全ての先生がオンラインで授業をするわけでなくて、むしろYouTubeや既存のシステムを使っている先生もたくさんいた。
これは先生たちに何を教えるのか、ある程度、権限があったからできたことでもある。
あと既にGoogle classroomなど、提携して学生がメールアドレスやIDを持っていたこと、そのようなシステムを使っていたというのも大きい。既に子どもたちは、COVID-19前から、オンラインで宿題を提出していたから。
この秋からの学校再開は、9月8日からの予定。
一応、トロントでは年中さんから8年生まで対面で1クラス固定、9年生から12年生の高校生は対面半分、オンライン半分で1クラス15人ということになっている。(今、州の予算の関係でもめてて調整中)
ただし、学校に行かせたくない人・行きたくない人は、すべてオンラインで受けることもできるオプションも作ったという。
秋になってからの様子がわからないので、もしかしたらまた感染が広がって、登校禁止になってオンラインになるのかもしれないけど。
カナダではCOVID-19はその流行が山あり谷ありを繰り返しながら2022年1月まで続くという予測が発表された。
日本はどうする?冬に感染が広がったらまた休校にする?
いや、今の状況を見てると、今後どれだけ流行っても意地でも登校禁止にはしないのかも。だからオンラインの準備をする必要もないのよね、きっと。
(じゃあ、3月の全国一斉休校ってなんだったの?!)
それにしても、熱中症や感染リスクを抱えつつ(実際に学校から救急搬送おこってる)そこまでしてガツガツ学校いく理由って何なの?
決まりだから?
指導要領で決まってる内容をこなさないといけないから?
そんなに授業時間って大切?
でも、それって何のために?
頑張って、頑張って、子どもは熱中症になり搬送、ストレスから鬱、自殺、いじめの増加にも繋がってる。頑張る先生も体調を崩し、鬱になったり休職したり。#先生死ぬかも ってハッシュタグ、本当にそれ。
心身の健康を損ねるやり方は、社会的にも個人的にも損失の方が大きい。社会として何を目指しているの?
今一度、その構造自体を再考する必要があるのではないのか、と私は思う。
とにかく子どもたちが安全で快適に学ぶことができますように。
学ぶって楽しいことなんだから。